Core Web Vitalsを測定する際の留意点
この記事は、Core Web Vitalsのシリーズの一部です。
Core Web Vitalsのシリーズにようこそ。第1回目の記事では、Core Web Vitalsとは何か、そしてこのスコアへの影響をどのように軽減できるかについて説明しました。今回は、Core Web Vitalsを測定する際に考慮すべき点をご紹介します。
Core Web Vitalは動的なものであり、時間をかけてモニターする必要があります。
Webサイトは動的なものであり、ページを更新するたびに使用される要素が変わることがよくあります。Core Web Vitalsスコアは、お客様のサイトのすべてのインスタンスに基づいた平均値で測定されますが、ページごと、オーディエンスごとに異なる場合があります。
Core Web Vitalスコアに影響を与える要因:
- オーディエンスの多様性:サイトは、オーディエンスがサイトに接続する際に使用するあらゆるデバイスや通信手段に対して最適化されていなければなりません。
- サイト間の差異:異なるページタイプにおいては、それぞれ異なる編集要素やサイト要素が用いられることがあります。つまり、測定される指標はページやセクションによって異なる可能性があります。
- サードパーティツールの要素:ページや広告スタックの一部に、さまざまなサードパーティツールを使用している場合があります。それぞれが間接的または直接的にスコアに影響を与える可能性があります。
その他の留意点:
- Core Web Vitalsは、お客様のサイトのすべてのページとオーディエンスの平均値です。
- Googleは28日間のデータ参照ウィンドウを使用しているため、お客様が行った変更が反映されるまでに少し時間がかかる場合があります。
- Core Web Vitalsは1回限りの静的な測定ではないため、継続的な測定が必要です。影響を最小限に抑え、オーディエンスにとって可能な限り最高のサイトパフォーマンスエクスペリエンスを提供するには、継続的な努力が必要です。
フィールドデータとラボデータの比較
モニタリングデータの根拠を検討することが重要です。サイトパフォーマンスの指標は、一般的に2つの方法で測定されます。
ラボデータ
人工的に制御された環境でページをシミュレートするツールを使って作成されたデータ。
長所:
- デバッグに役立つ再現性のある結果を提供
- 問題の特定と切り分けが容易
短所:
- ユーザーが直面している「リアル」の問題をすべて把握しているわけではない
ラボベースのデータは、開発チームがコントロールされたテストを行うのに便利ですが、現実のCore Web Vitalsの指標を反映するものではありません。
フィールドデータ
パブリッシャー様のすべてのWebページの実際のユーザー、およびそれぞれの通信回線やデバイスを介してフィールドで収集されたデータ。
長所:
- 「リアル」なユーザー体験を捉える
- ビジネスKPIとの関連付けが容易
- SEOに影響を与える実際のスコアであること
短所:
- デバッグ能力に限界があり、現場での影響や改善点を確実に測定するためには、パートナーとの協力が必要
フィールドデータは、すべてのオーディエンス、ページ、デバイス、Web接続など、実際の各指標を測定する場合に便利です。
つまり、どちらのデータが優れているというわけではありませんが、優れたサイトパフォーマンスを実現するためには、両方のデータを使用する必要があります。また、実際のサイトオーディエンスに展開した際に、悪影響を及ぼすことのないようにするための改善や見込みを検証することが重要です。このトピックについての詳細は、ラボとフィールドデータの有用な概要をこちらでご覧いただけます。
このまとめが、Core Web Vitals戦略の重要な基盤としてお役に立てれば幸いです。次回の記事では、Core Web Vitalsダッシュボードの記録と設定、および改善テストの効果測定に関するヒントをご紹介します。
Core Web Vitalsについての詳しい情報やアドバイスは、Outbrainの担当者にお問い合わせください。