////

広告主が動画や音声フォーマットを採用しているパブリッシャーに魅力を感じる理由

ブランドは魅力的で信頼性の高いコンテンツとの結びつきを求めており、パブリッシャーはストーリーを伝えることとマネタイズの為のツールとして音声フォーマット(以下、オーディオ)と動画の活用を更に促進することで広告主のニーズに応えています。オーディオと動画は、広告主が求める若いユーザーを惹きつけるだけでなく、デジタルパブリッシャーが提供する他の広告選択肢よりも感情的な共感を生み出すキャンペーンを実施することができます。

「Outbrainのコーポレート・ディベロップメントおよび戦略的パートナーシップ担当VPを務めるクレイグ・ヒューズは、「ブランド構築においては、記憶力だけでなく、認知や行動を司るという点からも、感情は常に最も重要な要素のひとつです」と述べています。

「広告主が、幅広いリーチと共に細かく洗練されたターゲティングが可能であると考えているオーディオおよび動画広告における課題は、どのパートナーやパブリッシャーと、どのように連携するかを具体化していくことでしょう」と彼は言っています。「ユーザーがあるメッセージを消費しているとしましょう。ユーザーにとっては、特にそのメッセージを信頼できる環境で消費している時の方がそうではない環境で消費する時よりも、メッセージから受け取る影響は大きくなるのです。」

パブリッシャーは動画コンテンツへの投資を拡大中

パブリッシャーはこれまでも動画に多額の投資を行い、さまざまな成功を収めてきましたが、短尺動画は、若いユーザーを惹きつけたいと考えるパブリッシャーや広告主にとって特に重要な存在となっています。

2022年ロイター・インスティテュート・デジタルニュースレポートによると、18~24歳の消費者の39%が主要なニュースソースとしてソーシャルメディアを利用し、34%がニュースウェブサイトまたはアプリを選択しています。また、このレポートによると、18~24歳の消費者の17%が、オンラインでニュースを「読む」のに対し、「見る」ことが多く、動画を好む最大の理由として、簡単さ、便利さ、魅力的なコンテンツなどが挙げられています。

また、広告主は、視聴者に対するパフォーマンスの向上という点においても、動画に魅力を感じています。Wyzowlの調査によると、マーケティング担当者の92%が、今後数年間は動画がマーケティングにおいて重要な役割を果たすと考えています。さらに、Statistaによると、動画広告への支出は2022年から2027年にかけて年率12.06%で成長し、2027年の市場規模は3,188億ドルになると予測されています。

ヒューズ氏は、「感情に訴え、人々を惹きつけ、夢中にさせ、ストーリーを語ることができるという点で、動画に勝るメディアはないでしょう。そのため、大きな価値とインパクトがあり、継続的な投資が行われているのです」と話しています。

動画がブランド認知に不可欠になる理由

動画の制作は他のメディアよりも複雑で時間がかかりますが、パブリッシャーと広告主の両者にとって価値がある投資である、とヒューズ氏は言います。

「広告の観点からは、競合他社が撤退している分野に乗り出すことができれば、ブランド構築の大きなチャンスになります。動画を活用して、感情に働きかけるストーリーを伝え、その広告のブランド認知度向上への貢献度を測定する機能は進化し続けています。また、動画がこれまで主に得意としてきたアッパーファネルの取り組みを、行動を起こすよう促すというローワーファネルにつなげる機会も増えています」。

広告主はまた、顧客データの力を借りて、動画を活用することで検討層のファネルダウンを促進しています。例えば、ある自動車ブランドは、以前に車の購入に興味を示したユーザーに、地元のディーラーで試乗を予約するよう呼びかけ、アクション(行動)を喚起する動画広告を配信しています。

また、オーディオ広告や動画広告は、若い視聴者が好むモバイルファーストやフィードベースのコンテンツ体験にも適しています。このようなユーザー中心のアプローチは、消費者が最も関心を寄せる場所でリーチしたいと考える広告主にとって、さらに魅力的なものとなっています。

podcasts への投資の増加

動画と同様、新しいオーディオフォーマット、特に podcasts もパブリッシャーと広告主の間で成長を見せています。

2022年ロイター・インスティテュートのデジタルニュースレポートによると、若い視聴者は、オーディオ、動画、記事など、さまざまな形式のデジタルニュースを消費することに魅力を感じています。Spotifyは、消費者がポッドキャストを聴く最も人気のある方法の一つであり、YouTubeと並んで、視聴者は動画主導型のpodcastsやハイブリッドpodcastsを視聴しています。一方、サブスクをベースにしたパブリッシャーは、The New York TimesやThe Dailyのように、聴くことを習慣化してもらうためにポッドキャストを導入しています。

ヒューズ氏によると、podcastsは、圧倒的な購読者数を持たないパブリッシャーにとっても、収益源となる可能性を秘めていると言います。

「たとえば、New York Postは、1日に何度も訪問するような熱心なユーザーを抱えています。従ってNew York Postがpodcasts を始めれば、ユーザーは更なる情報を求めてpodcastsを利用するでしょう。こうして、podcasts広告が収益源になるのです」。

パブリッシャーがpodcastsのような新しいチャネルで成功を収めれば、ユーザーとの間に培った信頼関係が更に強化されます。ヒューズ氏が説明しているように、このような強固な関係は、あらゆるクリエイティブな方法でユーザーと関わりたいと考えている広告主にとって魅了的なものになるのです。

「今日の動画のマーケットにおいて最もエキサイティングなことは、エンゲージメントの向上と品質の高い動画コンテンツにより、魅力的な広告の提供など、より多くのことができるようになった点です。私たちは、podcastsや動画を含む、広告主が提供する幅広い分野の適切なコンポーネントを用いて、適切なユーザーのエンゲージメントを支援するという、実に重要な役割を担うことができるのです。」

*このブログは、2022年12月にOutbrain から発表された記事を意訳したものです。