米国企業のブログから学ぼう!編集デザイン編
先日米国の企業ブログ、厳選10サイトをご紹介しましたが、今回は、優れた編集デザインの企業 ブログ7選をご紹介します。
まず、優れた編集でデザインについて考えるために質問です。
Buzzfeed(バズフィード)やニューヨーク・タイムズ、Pitchfork(ピッチフォーク)にガーディアンといった影響力のあるパブリッシャーに共通する点は何だと思いますか?
これらのすべてのパブリッシャーに当てはまるのは、そのサイトを見てどのブランドかがすぐに分かり、またパブリッシャーの独自のスタイルやテイストがあるという点です。
ネット上にはコンテンツが氾濫し、記事を読んでもらうのが非常に困難になってきています。それゆえ、独自のスタイルやテイストという要素こそが「編集デザイン」の基礎になるのです。さらに、その概念は年々その重要性が増してきています。
編集デザインは、サイトに訪れる価値がある、もしくは少なくとも認知の高い、個性あるパブリッシャーだと認識してもらうためのものです。言ってみれば、デザインとコンテンツを使ったブランディングです。この点は、コンテンツマーケッターが遅かれ早かれ知っておいたほうが良いことです。
編集デザインが優れている、大企業から店舗までの様々な7つの例をご紹介いたします。
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1. アーバン アウトフィッターズ 『UO Blog』
アーバン アウトフィッターズの『UO Blog』は、小売り業界において最も優れたブログの一つといえます。何年もの試行錯誤の結果、トレードマークともいえる色あせた写真や、週替わりのプレイリスト、それにシンプルで、カラフルに彩られた特集を展開することで、都会的なライフスタイルを完璧に具現化しています。“yuccie” (ヤッキ―:都会にすむ若いクリエイティブな人たち)向けの小売店にとっては非常に重要な要素であり、彼らもそのゲームにうまく参戦しているといえます。
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2. Poketo 『POKETO Blog』
トレンドライフスタイルのブランドとして、そのデザインセンスの良さで知られる『Poketo』。
彼らは、作り出されるすべてのモノが、ハイレベルで美しくあるべきだと考えています。ブログも例外ではありません。ぱっと見るだけで、サイトの訪問者はメーカーのコミュニティと生活全般にフォーカスしたPoketoのライフスタイルをすぐに理解することができます。そして小売りビジネスにとってはおそらく最も重要な、商品ページへのシンプルなナビゲーションを実装しており、E-コマースのブログの素晴らしい例と言えるでしょう。
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3. Percolate 『Percolate Blog』
魅力的な編集デザインで、印象づけることに成功しているのが『Percolate』。
Percolateのチームはコンテンツをマーケティングのプロ向けにどう見せるべきかを理解しています。そう、プロ向けにです。威圧的ではなく、さりげなく自分達のブランドをほのめかしています。そしてやんわりと専門分野に関連する有益な情報を提供しているのです。記事のアクセントとして写真の素材を利用するなら、Percolateの使い方はとても参考になります。
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4. Allstate 『The Allstate Blog』
Allstateのブログは、“Everyday Piece of Mind(日々の疑問)”というタグラインに基づき、普通の人々の日々の疑問を解決するというコンテンツにフォーカスしています。ブランドアイデンティティをさりげなくサイトに入れながら、保険会社があなたの安心について一生懸命に考えてくれるのです。どう思いますか?
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5. IBM 『IBMblr』
IBMといわれて、どのようなイメージが沸きますか?
実はその昔、白黒のTVスポット広告をやっていたブランドでした。でも、ここ数年は、特にオンラインにおいては、IBMは彼らのブランドのこれまでとは違う面を紹介するコンテンツを取り入れてきました。IBMblrは、イノベーションに注目しているTumblrのユーザーに向けた、経験をデザインすることで、自信をもって更なる一歩を踏み込めるものになっています。
このような楽しめる編集デザインにより、より楽しそうなイメージを持ちませんでしたか?
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6. ブリティッシュ・エアウェイズ 『High life』
ブリティッシュ・エアウェイズの 『High life (ハイライフ)』 は多様性のある魅惑的なコンテンツと、大胆なデザインを持ち合わせる正真正銘の旅行雑誌であり、伝統的な機内誌とは異なります。実際、その類も顔負けのモバイルフレンドリーなサイトでもあります。
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7. レッドブル 『Redbull.com』
素晴らしく上出来のコンテンツが、見事な編集デザインも兼ね備えているのはただの偶然ではありません。
Redbull.comは、簡単にレッドブルのブランドを連想することができる、Redbull.com以外の名前やURLには置き換えられない、本格的な内容を展開をしています。彼らに関していえば、デジタルにおけるブランド拡張だといえます。コンテンツマーケッターとして成功しているRed Bullに近づくために、(2012年のRed Bull Stratosみたいに)スペースシャトルから誰かを落とす必要はありません。ただ、彼らのサイトの編集デザインからいくつか手掛かりをつかむだけでいいのです。
興味がわいてきましたか?さらに編集デザインについての基本について読んでみたいという方にこちらをどうぞ。
おすすめの本
“Designing the Editorial Experience (編集経験をデザインする)” 作者Sue Apfelbaum & Juliette Cezzar
カバーイメージ:Peter Van Lancker (Flickrより)